軽症の精神疾患を含め、看護師によるカウンセリングが適しているケースは多いです。
心気的な患者は非常に身体的症状が強く、また身体的症状を通さなければ自分の訴えができないため、母性的な役割がすぐに結びつきやすい傾向にあります。
特に高齢者のうつ病は老化現象も重なり、精神的な症状よりも身体的な症状を強く訴えるケースが多いからです。
これまでの夫婦関係の希薄さや老いへの不安が病気の原因となっていることが多く、その問題を第三者にすぐに語るケースは稀です。

患者がカウンセリングを行える看護師とかかわり続けた結果、安心感をきっかけに深い問題について自分のつらさを語り始めるケースも少なくはありません。

また、思春期の患者であれば、母親に対しての気持ちを非常に抑圧し、気持ちや弱さを伝えられない人も少なくありません。
年齢的に母親と近い看護師からさまざまな訴えを聞いてもらえる環境は、初めて自分の苦痛や悩みを語り始めることに繋がりやすいでしょう。
さらには、母親や自分の性格を見直すきっかけにもなります。

非常に知的作業能力が高く、高学歴で一流企業に就職したにも関わらず他人とのコミュニケーションが苦手で柔軟な対応ができない人にも、母性的な関わりが有効だということがわかってきています。
その背景には母親との濃厚な関係があるためで、これまでに体験したことがない母親との関係をカウンセリングをする看護師との関わりで感じてもらうことで、成長を促すことが可能です。

 
 

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